リュウグウノツカイのように

深海で悠々と暮らしたい

地方の専門学生へのアドバイス~前編~

まえがき

 6月に入り、今年度の就職活動が解禁となりました。専門学校なので何月からでも活動して構わないんですが、在学中は今の時期、辛かったなぁと思い出してしまいます。何がそんなに辛かったのかって、首都圏にはそれなりに専門職が溢れ、地方にはこれっぽっちしかないところ。ただでさえ少ない夢の舞台を、地方だけでなく周辺の首都圏の就活生と取り合いになるからです。今は何とか就活で内定をいただき、勤労の義務を果たすことができていますが、先輩としてアドバイスできることがあれば・・・と思い、キーボードを叩きます。

学校が示す「就職率」のカラク

 学校が入学前の売り文句として謳う「就職率○○%!」は、この世の中で色々と知られることもあって、ホントにそうなの?という疑問が絶えません。この疑問について解説するサイト様もいるので、大まかな内容はそちらに委ねさせていただくとして、実際に学校に通っていたときのコトも交えながら、もう少し踏み込んだ「カラクリ」をぶっちゃけたいと思います。

就職には3種類ある

 学校によって違うのかもしれませんが、私の通っていた学校では「専門職業内定率」「周辺職業内定率」「その他内定率」と、3つに分かれていました。よく担任が「これは専門職だから、ぜひ受けてみて!」と友人や私に話す姿を何度も見ました。何が専門で、何が周辺なのか、学生だったので良くわかりませんが、何となく思い出してみると・・・

 例)ゲームプログラミングコースの場合
   専門職・・・ゲームプログラマ
   周辺職・・・ゲームプランナ、ゲームデザイナ、デバッガ など
   その他・・・プログラマ、営業、事務、製造 など

 例)プログラミング学科の場合
   専門職・・・プログラマシステムエンジニア、カスタマエンジニア
   周辺職・・・ゲームプログラマ、デバッガ
   その他・・・ゲームプランナ、ゲームデザイナ、営業、事務、製造 など

 通っている学科・コースによって、同じ職業でも「専門職」と認める職業が違うようなんです。不思議。そのため、学科・コースに合わせた「専門職」に加えて「周辺職」「その他」を合わせた就職率が、よく目にする就職率なんです。「専門職」だけの就職率ではないことは、重々承知の上でお考えください。ちなみに自己就職は、親の仕事を継いだり、今のバイト先を継続する等らしいです。

就職率は保護者への最大のアピール

 保護者の最大の関心事は、ただ1つ。本当に就職ができるのか。実際に学費を支払うのは保護者が多いですから、学校側もしきりにアピールするんです。ただ、最近は「授業料を収めれば、就職させてくれるんでしょうね!!」と保証をさせるよりも「うちの子、こういう子なんですが、なんとかやっていけますかね??」という嘆願に近い相談が多いみたいです。何で知ってるのかって、オープンスクールでサポートメンバー学生をしていたとき、なぜか掴まって、そういう話をしたからです。

 地方には専門学校は片手で選ぶぐらいしかありません。就職保証をしてもしなくても、入らざるを得ない環境で、不安を解消する上手なマーケティング手法。それが「就職率」のアピールだと思ってます。

3つの内定率の割合

 そこで入学する前も、就職活動をしている最中でも気にしてほしいのは、3つの内定率の割合です。 www.se-gakuen.ac.jp

 例えば、上記の専門学校様は素晴らしくて、きちんと割合を明示しています。とても素晴らしく、なかなかできることでは有りません。直近のデータであれば、「内定率100%」よりも強力なアピールができます。ぜひ全ての専門学校で載せてほしい。ただ、私の体感としての割合は、

 例)ゲームプログラミングコースの場合
   専門職・・・10%    周辺職・・・10%
   その他・・・プログラマ20%、営業・事務20%、製造30% 程度

 例)プログラミング学科の場合
   専門職・・・40%
   周辺職・・・10%
   その他・・・営業・事務20%、製造30% など

 上記のような感じでした。ゲーム学科の専門職の低さばかりに気を取られては行けません。特徴的なのは、製造業に約30%の学生が内定するという部分です。現場系の専門学校ではありませんから、特殊な資格は持っていません。

製造業の内定が多い理由

 考えられる理由は2つあります。1つ目は、仕方ありません。本人がプログラムを諦めたんです。そういった意味では、専門学校で「できない・向いていない」と分かったのが救いかもしれません。そこで、どんな人でもウェルカムな地方の製造業の求人を見て、そのまま採用・・・のパターンが多いです。ただ、もしかしたら、学校の教え方が悪かったのかもしれません。そのため趣味でプログラミングを続けようと割り切る人もいました。

 2つ目の理由は、学校求人の量です。学校求人というのは、学校に直接届く求人票のこと。オファーに近いモンです。ですから、最大の近道は学校求人を使うことです。地元の優良企業が出してくれることもあり、求人サイトには無い会社もたくさんあります。ぜひ学校求人に目を通しましょう。

学校求人の質が問題かも?

 ただ、学校求人の内容、ゲーム・プログラム系の学校だとしても、営業や事務、製造業の求人が50%を占めます。圧倒的に専門職・周辺職の学校求人が無いんです。営業や事務、製造業の求人は、就職活動で手も足も出ない学生に対して、救いの手となっているんです。

 IT系のスキルはどの職種でもあったほうが良いんです。ですから、たとえ製造業で機械オペレーターとして採用したとしても、若手が足りないことや、ITに詳しいからイザというとき頼れるという名目で、内定を貰えたりします。

早めに学校求人にもチャレンジを!

 最近の専門学生の就活は年明け1月から始まります。ポケモンでおなじみゲームフリーク様の「でんこうせっか採用」も、この時期から開始です。4月ぐらいまでは、自分の将来にチャレンジしていいと思います。ただ、5月に入っても内定を残念ながら...で、自分がある程度、納得できる職業に内定を貰いたいのであれば、学校求人が良い武器になります。じっくりと探してみると、気になる求人が案外あるかもしれません。

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